ハフポ創設者、ドナルド・トランプへの報道姿勢変更を表明「彼はお騒がせ候補ではなく、危険な差別主義者」

アメリカ大統領選挙に、共和党から出馬している不動産王のドナルド・トランプ氏。共和党の候補者としては支持率トップを維持していますが、過激な発言をする人物として知られており、日本で報道される時も「お騒がせ候補」として、面白おかしく報道されてきた部分が少なからずありました。

そんなトランプ氏ですが、現地時間の12月7日に、テロ対策の一環として、「イスラム教徒のアメリカへの入国を禁止」を政策として提案したことが大きな波紋を呼んでおり、身内である共和党からも同氏を非難する声が出ています。

ハフポスト創業者が批判

この発言を受け、メディアからも動きがありました。

ハフィントンポスト(以下ハフポスト)の創設者で、US版の編集主任を勤めているアリアナ・ハフィントン氏が、ハフポでのトランプ氏に対する報道姿勢を「お騒がせ候補」から「危険な候補」に変更することを明言しました。

これまでもハフポストは、トランプ氏を「通常の候補者」としては扱ってきませんでした。

今年の6月、ハフポ編集部は「世論調査でリードしているからと言って、彼を本命の候補者扱いするのはあまりにも馬鹿げている」と声明を発表して以降、トランプ氏の報道について、政治カテゴリーではなく「エンターテイメント」カテゴリーでおこなっていました。

ハフポストは、ある意味でトランプ氏を公式にお騒がせ候補扱いしていたのです。

トランプ氏の言動と報道を批判したハフィントン氏

ハフィントン氏は、これまでもトランプ氏が差別的な発言をしてきたことは明白だと述べた上で、

「彼がメキシコ系の人々に対して差別的な発言したときはメディアがこぞって批判したが、今やメディアも彼を候補者として疑問視することをせず、『トランプがまたやらかした』ということで全てが許されている。

そんなメディアの報道によって彼の支持率は未だに高くなっている。これは憂慮すべきことだ」

とハフポストの公式ブログで明言。

また「彼が行ったイスラム教徒やメキシコ系アメリカ人、障害者に対する差別的な発言は、絶対に許されない」とし、「メディアは視聴率稼ぎのために、彼の虚言や差別的な発言をひたすら流し続け、彼の言動を正当化する機会を与えてしまっている」と批判しました。

「メディアは政治家の発言に厳しくあるべき」

ハフィントン氏は「かつてのように、メディアは政治家から恐れられる存在であるべきだ。人種差別主義者や性差別主義者は、堂々と非難するべきだ」としています。

また、「共和党からはトランプ氏以外からも差別的な発言が出ている」と共和党全体を批判した上で、「トランプ氏や他の共和党の候補者を選べば、アメリカが悲惨なことになるということを伝えることを躊躇するつもりはない」とブログの記事は結んでいます。

元々、リベラルなスタンスで知られていたハフポストですが、ここまで明確にスタンスを表明することは珍しい気もします。

参考記事

http://www.huffingtonpost.com/arianna-huffington/a-note-on-trump_b_8744476.html?ncid=fcbklnkushpmg00000063

AUTHOR

清田健介

THE MEDIA HACK寄稿者。翻訳者。